抗生物質/性感染症/抗真菌/他
抗生物質とは?
抗生物質(Antibiotics)は、細菌を殺したり、その増殖を抑えたりすることで、細菌による感染症を治療するために使用される薬の総称です。体内の細菌感染症(例:細菌性肺炎、尿路感染症、化膿した傷など)に対して効果を発揮しますが、ウイルスによる感染症(例:一般的な風邪やインフルエンザなど)には効果がありません。
抗生物質の主な種類と成分の作用機序
抗生物質は、その化学構造や細菌に対する作用の仕方(作用機序)によっていくつかのグループに分類されます。
抗真菌薬(真菌感染症の治療薬)
抗真菌薬は、カビや酵母といった真菌(Fungus)によって引き起こされる感染症(真菌症)の治療に使用されます。
1. フルコナゾール (Fluconazole)
• 分類: トリアゾール系抗真菌薬(アゾール系)
• 作用機序: 真菌の細胞膜を構成する重要な成分であるエルゴステロールの合成を阻害することで、真菌の増殖を抑えたり、殺菌作用を示したりします。
• 主な効果/適用病状:
• カンジダ症: 口腔、食道、膣、尿路などに発生したカンジダ感染症。
• クリプトコッカス症: 特に免疫力が低下した患者における髄膜炎や全身感染症。
• 皮膚真菌症: 爪真菌症(爪水虫)など。
2. テルビナフィン (Terbinafine)
• 分類: アリルアミン系抗真菌薬
• 作用機序: 真菌の細胞膜の構成に必要な物質(エルゴステロール)の合成経路を、異なる酵素(スクアレンエポキシダーゼ)を阻害することで妨げ、真菌を殺します。
• 主な効果/適用病状:
• 皮膚真菌症: 白癬(水虫、いんきんたむし、ぜにたむし)、皮膚カンジダ症、癜風(ひぜん)など。特に水虫治療で内服薬としても外用薬としても広く使用されます。
3. クロトリマゾール (Clotrimazole)
• 分類: イミダゾール系抗真菌薬(アゾール系)
• 作用機序: フルコナゾールと同様に、真菌の細胞膜のエルゴステロール合成を阻害することで効果を発揮します。
• 主な効果/適用病状:
• 主に外用薬として使用されます。皮膚カンジダ症、膣カンジダ症、白癬など。
ステロイド薬
4. ベクロメタゾン (Beclometasone)
• 分類: 副腎皮質ステロイド薬
• 作用機序: 強力な抗炎症作用と免疫抑制作用を持ちます。炎症の原因となる物質(プロスタグランジンなど)の産生を抑え、血管透過性を低下させ、炎症反応を鎮めます。
• 主な効果/適用病状:
• 吸入薬: 気管支喘息、COPDなどの炎症を伴う呼吸器疾患の長期管理。
• 外用薬: 湿疹、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹などの皮膚の炎症やかゆみの抑制。
• 点鼻薬: アレルギー性鼻炎や鼻ポリープの炎症の抑制。
抗生物質(細菌感染症の治療薬)
抗生物質は、細菌の増殖を抑える、または細菌を殺すことで、細菌によって引き起こされる感染症の治療に使用されます。
5. アジスロマイシン (Azithromycin)
• 分類: マクロライド系抗生物質
• 作用機序: 細菌のリボソーム(タンパク質合成工場)に結合し、タンパク質の合成を阻害することで、細菌の増殖を抑えます(静菌作用)。
• 主な効果/適用病状:
• 呼吸器感染症: 細菌性肺炎、気管支炎、副鼻腔炎など。
• 性感染症 (STD): クラミジア感染症。
• その他: 皮膚感染症、マイコプラズマ感染症など。特徴として、組織内移行が良く、比較的短い服用期間で済むことが多いです。
6. レボフロキサシン (Levofloxacin)
• 分類: ニューキノロン系抗生物質
• 作用機序: 細菌のDNA複製に必要な酵素(DNAジャイレースやトポイソメラーゼIV)の働きを阻害し、DNAの複製や修復を妨害することで、細菌を殺します(殺菌作用)。
• 主な効果/適用病状:
• 非常に幅広いスペクトラム(多くの種類の細菌に有効)を持ちます。
• 呼吸器感染症: 重症の肺炎、慢性呼吸器疾患の二次感染。
• 尿路感染症: 複雑性を含む膀胱炎、腎盂腎炎。
• 消化器感染症: 細菌性腸炎。
• その他: 皮膚感染症、耳鼻科領域の感染症など。
• 性感染症:クラミジアや淋病など
・LQuin(エルクイン)250mg / 500mg / 750mg
7. ニトロフラントイン (Nitrofurantoin)
• 分類: ニトロフラン系抗生物質
• 作用機序: 細菌内で代謝され、DNAやタンパク質を損傷することで、細菌の細胞壁合成、DNA、RNA、タンパク質の合成など多岐にわたる機能を阻害します。
• 主な効果/適用病状:
• 尿路感染症: 特に急性・単純性の膀胱炎の治療に用いられます。薬が主に尿中に高濃度で排泄されるため、腎盂腎炎や全身性の感染症には通常用いられません。
8. アモキシシリン (Amoxicillin)
• 分類: ペニシリン系抗生物質
• 作用機序: 細菌の細胞壁合成の最終段階を阻害し、細胞壁を破壊することで、細菌を殺します(殺菌作用)。
• 主な効果/適用病状:
• 呼吸器感染症: 扁桃炎、副鼻腔炎、中耳炎など。
• 皮膚感染症: 蜂窩織炎など。
• 消化器感染症: ピロリ菌の除菌治療(他の薬剤と併用)。
• 比較的幅広い細菌に有効ですが、ペニシリナーゼという酵素を産生する細菌には無効となるため、しばしばその酵素阻害薬(クラブラン酸など)と組み合わせて使用されます。
• 性感染症:梅毒
9. フルオロキノロン (Fluoroquinolone)
• 分類: 抗生物質の系統名(クラス名)
• 作用機序: レボフロキサシンと同様に、細菌のDNAジャイレースとトポイソメラーゼIVを阻害し、殺菌作用を示します。
• 主な効果/適用病状:
• レボフロキサシンは、このフルオロキノロン系に属する具体的な薬剤の一つです。この系統には、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、ガチフロキサシンなど、多くの薬剤が含まれ、幅広い感染症に使用されます。
一般的な抗生物質の効果が期待される病状
抗生物質は、原因となる細菌の種類や感染部位によって使い分けられます。効果が期待される主な病状の例は以下の通りです。
• 呼吸器感染症: 細菌性肺炎、急性気管支炎、副鼻腔炎、扁桃炎など
• 尿路・性器感染症: 膀胱炎、腎盂腎炎、淋病、クラミジア感染症など
• 皮膚・軟部組織感染症: 蜂窩織炎(ほうかしきえん)、おでき(せつ)、とびひ(伝染性膿痂疹)など
• 消化器感染症: 一部の細菌性腸炎など
抗生物質の服用方法に関する一般的な原則
(これはあくまで一般的な原則であり、個別の薬剤の用法・用量は医師の指示に厳密に従ってください)
服用期間を守る重要性
• 症状が改善しても、医師から指示された期間、最後まで飲み切ることが極めて重要です。途中で服用を止めると、体内に生き残った細菌が薬に耐性を持つ(薬剤耐性菌)原因となる可能性があります。
食事との関係
• 多くの抗生物質は、食後や食間に服用することが指示されますが、薬剤によっては食事の影響を受けるものもあります。指示に従ってください。
抗生物質における副作用と一般的な注意点
主な副作用
ほとんどの抗生物質で共通して見られる副作用には、以下のようなものがあります。
• 消化器系の不調: 吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など。抗生物質が腸内の有用な細菌(善玉菌)も一緒に減らしてしまうことで起こりやすいです。
• アレルギー反応: 発疹、じんましん、かゆみなど。重篤なアレルギー(アナフィラキシーショック)に至ることもあり、注意が必要です。
• 菌交代症: 細菌のバランスが崩れることで、カビの一種であるカンジダ菌が増殖し、口内炎や膣炎などを引き起こすことがあります。
成分別特有の注意点(例)
• ペニシリン系/セフェム系: ペニシリンアレルギーのある方は、交差反応のリスクがあるため特に注意が必要です。
• ニューキノロン系: 腱炎や腱断裂、光線過敏症(日光に当たると皮膚に強い反応が出る)などの報告があります。
• マクロライド系: 他の薬剤との飲み合わせで心臓に影響を与える(QT延長)可能性があるものがあります。
禁忌薬・相互作用に関する一般的な注意
特定の抗生物質には、一緒に服用してはいけない薬(禁忌薬)や、併用により効果が強まったり弱まったりする薬(相互作用)が多数存在します。
• 例(一般論):
o 抗凝固薬(ワーファリンなど): 一部の抗生物質は、抗凝固薬の作用を強め、出血のリスクを高めることがあります。
o 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs): ニューキノロン系と併用すると痙攣のリスクが高まることが知られています。
o 経口避妊薬: 一部の抗生物質は避妊薬の効果を弱める可能性があると言われています。
イベルメクチン (Ivermectin) 12mg
イベルメクチンは、線虫(寄生虫)の神経および筋肉細胞にあるGABA作動性受容体やグルタミン酸作動性Clイオンチャネルに結合します。これにより、寄生虫の神経伝達が遮断され、麻痺、運動機能の停止、最終的には死に至らせます。
イベルメクチンの医学的効果と適用病状
イベルメクチンが世界保健機関(WHO)や多くの国の規制当局によって承認されている主なヒトの病状は、以下の寄生虫感染症です。
オンコセルカ症(河川盲目症)
• 病原体: 糸状虫の一種であるオンコセルカ・ヴォルヴルス(Onchocerca volvulus)。
• 効果: イベルメクチンは、この寄生虫の幼虫(ミクロフィラリア)を効果的に殺虫し、皮膚や眼の症状の進行を防ぎます。集団予防プログラムで非常に重要な役割を果たしています。
糞線虫症
• 病原体: 糞線虫(Strongyloides stercoralis)。
• 効果: 糞線虫の駆除薬として最も推奨される薬剤の一つです。特に免疫抑制状態にある患者では、この寄生虫が全身に広がる「過剰感染症候群」と呼ばれる重篤な病態を予防・治療するために不可欠です。
その他の寄生虫感染症
• 疥癬(かいせん): ヒトヒゼンダニによる皮膚感染症。通常、外用薬が使われますが、重症または治療抵抗性の疥癬(角化型疥癬)に対しては内服薬として使用されます。
• アタマジラミ症: シラミの駆除にも用いられることがあります。
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