ED治療薬

ED治療薬の基礎知識

ED治療薬とは、ED（勃起不全）を改善するために用いられる医薬品です。勃起不全で悩む男性に対して、性行為の前に服用することで十分な勃起力を得られるようサポートする医薬品として、国内外で広く使用されています。

現在国内で厚生労働省に承認されているED治療薬はバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類だけです。これらの先発医薬品に加えて、バイアグラジェネリックをはじめとしたジェネリック医薬品も国内で流通しており、費用を抑えながら治療を受けられる選択肢が増えています。

ED治療薬は医師の診断と処方が必要な医薬品ではありますが、個人輸入や海外医薬品の通販、ネット通販での入手をすることも可能です。

EDの定義と原因

ED（勃起不全：Erectile Dysfunction）とは、性交時に十分に勃起しない・維持できないことで、満足な性交が得られない状態のことを言います。日本には、1,000万人以上の人がEDで悩んでいると言われ、最近では10〜20代の方も増えてきています。

EDの原因は大きく分けて3つのタイプがあります。

原因のタイプ	主な要因
器質性ED	血管や神経の障害、加齢、生活習慣病（糖尿病、高血圧、脂質異常症）、動脈硬化、手術による影響など
心因性ED	ストレス、不安、うつ、トラウマ、パートナーとの関係性などの心理的要因
混合性ED	器質性と心因性の両方が関与している状態

年齢を重ねるにつれて血管や神経の機能が低下し、器質性EDのリスクが高まりますが、若い世代では心因性EDが多く見られるのが特徴です。

ED治療薬の作用メカニズム

ED治療薬は、すべてPDE5（ホスホジエステラーゼ5）阻害薬と呼ばれる種類の医薬品に分類されます。勃起は性的刺激により脳から指令が出て、陰茎の血管が拡張し、海綿体に血液が流れ込むことで生じます。

この血管拡張にはcGMP（環状グアノシン一リン酸）という物質が重要な役割を果たしますが、PDE5という酵素がcGMPを分解してしまうため、勃起が維持できなくなります。ED治療薬はPDE5の働きを阻害することでcGMPの分解を抑え、血管拡張を持続させて勃起を促進します。

ED治療薬が効果を発揮する仕組み

ED治療薬を服用すると、有効成分であるシルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルなどが体内で吸収され、陰茎周辺の血管に作用します。性的刺激を受けた際に、通常よりも強く持続的に血流が増加し、十分な硬さの勃起が得られやすくなる仕組みです。

重要なのは、ED治療薬は性的刺激がなければ勃起を引き起こさないという点です。薬を飲んだだけで自動的に勃起するわけではなく、あくまで性的な興奮や刺激に対する体の反応をサポートする役割を担っています。

バイアグラに含まれるシルデナフィルをはじめ、各ED治療薬は効果の発現時間や持続時間が異なるため、ライフスタイルや使用シーンに合わせて選択することが大切です。

主なED治療薬の種類

国内で承認されているED治療薬は「バイアグラジェネリック（シルデナフィル)」「レビトラジェネリック（バルデナフィル)」「シアリスジェネリック（タダラフィル)」があります。これらの医薬品はいずれも勃起をサポートする効果を持ちながら、効果の発現時間や持続時間、食事の影響など、それぞれ異なる特徴を持っています。

ここでは、各ED治療薬の特徴と効果について詳しく解説します。自分のライフスタイルに合った医薬品を選ぶための参考にしてください。

シルデナフィルの特徴と効果

シルデナフィルは、バイアグラの有効成分として知られる日本で承認されている3つのED治療薬の中で、最も早くに承認されたED治療薬です。現在では複数の製薬会社からジェネリック医薬品が販売されており、バイアグラジェネリックとして広く流通しています。

シルデナフィルには、PDE-5という酵素の働きを阻害し、cGMP（環状グアノシン一リン酸）が分解されるのを防ぐ効果があります。これにより陰茎海綿体の血流が促進され、勃起をサポートします。

服用後、効果が現れるまでに約30分から1時間かかります。速効性があり、効果が4〜6時間持続しますが、食事の影響を受けやすい特徴があるため、空腹時の服用が推奨されています。

バイアグラは世界中で広く使用されてきた実績があり、安全性と有効性が確立された医薬品です。ジェネリック医薬品であるシルデナフィルは、先発品と同等の効果を持ちながら価格が抑えられているため、コストパフォーマンスに優れています。

バルデナフィルの特徴と効果

バルデナフィルは、レビトラの有効成分として知られるED治療薬です。レビトラは2022年に生産が中止されたため、現在は販売されていませんが、バルデナフィルのジェネリック医薬品は引き続き処方されています。

服用後、約30分で効果が現れることが多く、即効性があり、15分から30分位で効いてきます。効果の発現が早いことが大きな特徴で、急なタイミングにも対応しやすい医薬品です。

シルデナフィルと似た作用ですが、食事の影響を受けにくく、視覚異常が少ない可能性があります。持続時間は4〜5時間となっています。ただし、高脂肪の食事の後は効果が薄れる可能性があるため、さっぱりとした食事を心がけることが推奨されます。

効果（硬さ）が最もよく出るのはレビトラ20mgとされ、勃起力の強さを重視する方に適しています。バルデナフィルは、シルデナフィルの改良版として開発された医薬品で、即効性と勃起力のバランスに優れています。

タダラフィルの特徴と効果

タダラフィルは、シアリスの有効成分として知られるED治療薬です。タダラフィルの最大の特徴は、非常に長い作用持続時間です。効果は最大で36時間続くため、「ウィークエンドピル」とも呼ばれます。

服用のタイミングが柔軟なことが大きなメリットで、毎日一定量を服用する「デイリー」服用の選択肢もあります。デイリー服用により、性的活動のタイミングに依存せずに勃起をサポートすることが可能です。

効果の持続時間が最大36時間と非常に長く、食事の影響を受けません。食事のタイミングを気にせず服用できるため、日常生活に取り入れやすい医薬品です。効果の発現は1時間から2時間程度とゆっくりですが、副作用が出にくく、自然な勃起の感覚に近いことも特徴です。

シアリス20mgによる勃起の硬さはレビトラ20mgに次いで硬くなります。効果の持続時間の長さ、副作用の少なさ、食事の影響を受けない使いやすさから、現在ヨーロッパと南米のED治療薬市場ではシアリスがシェア第1位となっています。国内でもタダラフィルのジェネリック医薬品が承認され、多くの方に選ばれています。

ステンドラの特徴と効果

ステンドラは、アバナフィルを有効成分とするED治療薬です。海外では他にアバナフィル・ウデナフィル・ロデナフィル・ミロデナフィルと言った種類のED治療薬（PDE5阻害薬）が存在していますが、米国のFDAおよび欧州医薬品庁(EMA)でも、バイアグラ・レビトラ・シアリスにアバナフィルを加えた4種類までしか承認していません。

ステンドラの最大の特徴は、効き目の早さです。性行為の15〜30分前の服用で効果を発揮することから、急なタイミングに対応しやすくなっています。効果の持続時間は4〜6時間程度で、バルデナフィルと同様に即効性に優れています。

食事の影響は少ないとされていますが、高脂肪の食事は避けた方が効果的です。ステンドラは日本国内では未承認の医薬品であるため、国内のクリニックで処方される場合は医師が、海外より輸入されたものとなります。

医薬品名	有効成分	効果発現時間	持続時間	食事の影響	国内承認
バイアグラジェネリック	シルデナフィル	30分〜1時間	4〜6時間	受けやすい	承認済み
レビトラジェネリック	バルデナフィル	15分〜30分	5〜8時間	やや受けにくい	承認済み
シアリジェネリック	タダラフィル	1〜2時間	最大36時間	受けにくい	承認済み
ステンドラ	アバナフィル	15分〜30分	4〜6時間	やや受けにくい	未承認

これらのPDE-5阻害薬はあくまでも正常な勃起をサポートするための医薬品です。いわゆる、精力剤のような効果や媚薬のような効果はありません。性的な刺激や興奮がなければ勃起することはないため、あくまで勃起機能を補助する医薬品として理解しておくことが重要です。

ED治療薬を選ぶ際は、自分のライフスタイルや体質、期待する効果に合わせて医師と相談しながら選択することをおすすめします。海外医薬品の通販やネット通販、個人輸入による入手も可能ですが、最初は医療機関で処方を受けるようにしましょう。

ED治療薬の効果と持続時間

ED治療薬を選ぶ際には、効果が現れるまでの時間や持続時間、食事やアルコールの影響など、それぞれの特性を理解しておくことが重要だ。ライフスタイルや性行為のタイミングに合わせて最適な医薬品を選択することで、より満足度の高い結果が期待できる。

各ED治療薬の効果発現時間

バルデナフィル(レビトラ)は効果が現れるまでの時間が比較的短く、服用後15〜30分ほどで効果が出始めるため、即効性を重視する方に適している。シルデナフィル(バイアグラ)は服用開始から約30分〜1時間ほどで効果を実感できることが多く、比較的早めの効果発現が特徴だ。

一方、タダラフィル(シアリス)は服用後1時間〜2時間程度で効果が現れるとされており、効果の発現はやや緩やかとなる。性行為のタイミングを予測しづらい場合や、自然な流れを重視したい場合には、この特性がメリットとなることもある。

医薬品名	有効成分	効果発現時間
バイアグラ	シルデナフィル	30分〜1時間
レビトラ	バルデナフィル	15分〜30分
シアリス	タダラフィル	1時間〜2時間

効果の持続時間の比較

シルデナフィル(バイアグラ)の持続時間は約4時間とされており、他の治療薬と比較すると短めだが、長すぎず短すぎず程よい時間とも言える。バルデナフィル(レビトラ)は5〜8時間程度の持続が見込まれ、中程度の効果時間を持つ。

タダラフィル(シアリス)は服用後、最大で36時間程度効果が持続するため「ウィークエンドピル」とも呼ばれる。金曜の夜に服用すれば日曜の朝まで効果が期待できるため、時間に縛られず自然なタイミングで性行為に臨みたい方に適しているのが大きな特徴です。

医薬品名	効果持続時間	特徴
バイアグラ	約4時間	程よい持続時間
レビトラ	5〜8時間	中程度の持続時間
シアリス	24〜36時間	最も長い持続時間

食事やアルコールの影響

バイアグラやレビトラは食事、とりわけ脂肪分の多い食事の後に服用すると、有効成分の吸収が妨げられ、効果が半減したり、効き始めるまでに時間がかかったりすることがあります。シルデナフィルやバルデナフィルを服用する場合は空腹時、もしくは軽めの食事後の服用が推奨されています。

タダラフィル(シアリス)は食事の影響をほとんど受けず、800kcal未満の食事であれば影響はないとされており、食後でも服用可能だ。ただし、過度な高脂肪食は効果を減弱させる可能性があるため注意が必要です。

アルコールに関しては、適量であれば問題ないが、過度の飲酒は脳の働きを抑制し、ED治療薬を服用していても正常な勃起が行われない可能性があります。また、血管拡張作用によってアルコールが急速に全身に回ることもあるため、飲み過ぎには注意しましょう。

医薬品名	食事の影響	推奨される服用方法
バイアグラ	受けやすい	空腹時または軽食後
レビトラ	やや受けやすい	空腹時または軽食後
シアリス	受けにくい	800kcal未満なら食後可

ED治療薬の選び方

ED治療薬は目的やシチュエーション、ライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。バイアグラ、レビトラ、シアリスといった代表的な医薬品に加え、ステンドラなどの新しい選択肢もあり、それぞれの特徴を理解することで自分に合ったものを見つけることができます。

薬を選ぶ際に「効果の強さ」「即効性」「副作用の少なさ」を重視する人が多い傾向にあります。また、費用面も継続的な治療では重要な判断材料となるため、ジェネリック医薬品も含めた幅広い選択肢から検討することが大切です。

ライフスタイルに合わせた選択

性行為のタイミングや食事の習慣、日常の過ごし方によって、最適なED治療薬は変わってきます。自分のライフスタイルに合わせた医薬品を選ぶことが継続的な治療の成功につながります。

バイアグラは服用後30～60分で効果が現れ、持続時間は約4時間ですが、食事の影響を受けやすい特徴があります。計画的に性行為を行う場合や、空腹時に服用できる環境であれば、バイアグラのジェネリック医薬品であるシルデナフィルは費用対効果に優れた選択肢となります。

行為前に食事やお酒をとることが多い方には、アバナフィル、ウデナフィル、タダラフィルが適しています。特にシアリスの有効成分であるタダラフィルは、食事の影響を受けにくく、効果が24時間以上持続するため、週末にかけて自然な流れで性行為を楽しみたい方に向いています。

ライフスタイル	おすすめの医薬品	理由
計画的に性行為を行う	バイアグラ、シルデナフィル	確実な効果、費用が抑えられる
食事やアルコールと一緒	シアリス、タダラフィル、ステンドラ	食事の影響を受けにくい
自然な流れを重視	シアリス、タダラフィル	長時間効果が持続する
急なタイミングにも対応	レビトラ、バルデナフィル、ステンドラ	即効性が高い

効果の持続時間で選ぶ

ED治療薬の持続時間は医薬品によって大きく異なるため、性行為の頻度や予定に合わせて選ぶことが重要です。持続時間の長さによって服用のタイミングや使い勝手が変わってきます。

バイアグラとレビトラは効果が早く現れ、勃起時の硬さも強いですが、持続時間は4～8時間程度です。短時間で確実な効果を得たい場合に適しており、その日のうちに効果が切れるため、翌日への影響を気にする必要がありません。

一方、シアリスは効果の持続時間が長く、副作用の発生率が低い特徴があります。週末にかけて複数回の性行為を予定している場合や、いつでも準備ができている状態を保ちたい方には、タダラフィルが最適な選択となります。

医薬品名	効果発現時間	持続時間	適したシーン
バイアグラ、シルデナフィル	30～60分	約3～6時間	計画的な性行為
レビトラ、バルデナフィル	15～30分	約5～8時間	急なタイミング
シアリス、タダラフィル	1～2時間	約24～36時間	週末や複数回の性行為
ステンドラ	15～30分	約5～6時間	即効性と柔軟性の両立

副作用の出にくさで選ぶ

ED治療薬は血管拡張作用があるため、ほてりや頭痛、鼻づまりといった副作用が現れることがあります。副作用の出やすさは医薬品によって異なるため、体質や過去の経験を考慮して選ぶことが大切です。

副作用が1番出やすいのはバイアグラで、少ないのはシアリスです。レビトラはその中間となります。初めてED治療薬を使用する場合や、副作用が心配な方は、タダラフィルから始めることも一つの選択肢です。

副作用の少ない薬を飲みたい方には、アバナフィル、ウデナフィル、タダラフィルが適しています。これらの医薬品は比較的副作用が軽微で、体への負担が少ない傾向があります。

副作用は薬の効果が切れるとともに消失し、後遺症の副作用は改善します。ただし、4時間以上勃起が続く場合や、シアリス特有の腰背部痛や筋肉痛が現れた場合は、速やかに医師に相談する必要があります。

ジェネリック医薬品も含めて検討すると、コスト面での負担を軽減できます。特にバイアグラのジェネリック医薬品であるシルデナフィルは、ネット通販や個人輸入で安価で購入することが出来ます。

ED治療薬の副作用と注意点

ED治療薬を使用する際は、副作用や使用上の注意点を理解しておくことが大切です。医薬品である以上、一定の副作用が起こる可能性がありますので、安全に服用するための知識を身につけましょう。

主な副作用の種類

ED治療薬は血管を拡張する作用があるため、その影響で全身に副作用が現れることがあります。よく見られる副作用としては、顔のほてりやめまい、頭痛などが挙げられ、これらはED治療薬を服用したことで血行が促進され血圧が下がることによって発生します。

多いのは、ほてり、頭痛、鼻づまりなどで、その他、動悸、めまい、目の充血や消化不良、胸焼けなどが起こる場合もあります。また、バイアグラでは物が青く見える青視症や彩視症といった視覚症状が特徴的です。シアリスでは腰背部痛や筋肉痛、四肢痛が特有の副作用として報告されています。

副作用の種類	主な症状	発生しやすい医薬品
血管拡張系	ほてり、頭痛、めまい	全てのED治療薬
鼻・目の症状	鼻づまり、目の充血	バイアグラ、レビトラ
消化器系	消化不良、胸焼け	全てのED治療薬
視覚症状	青視症、色覚変化	バイアグラ
筋肉・骨格系	腰背部痛、筋肉痛	シアリス
循環器系	動悸、頻脈	全てのED治療薬

こうした副作用は、ED治療薬の作用である血管の拡張が関係していることで生じ、時間が経過すると徐々に収まってきます。副作用の程度には個人差があり、シルデナフィルを含むバイアグラは比較的副作用が出やすく、シアリスは副作用が少ない傾向にあります。

副作用が心配な場合は低用量から服用することがおすすめで、なぜなら、ED治療薬の副作用は薬の用量に比例して強くなるためです。海外医薬品の個人輸入や通販サイトで購入したバイアグラジェネリックなどを使用すると、用量管理は自ら行うことを理解する必要があります。

重篤な副作用のリスク

一般的な副作用は軽度で一過性のものですが、まれに重篤な副作用が起こる可能性もあります。バイアグラの副作用として比較的多いのは、血管拡張（5.78%）と頭痛（3.87%）の症状で、その他の副作用は0.1-1%の範囲内であり、重篤な副作用の発生率は低いでしょう。

しかし、以下のような症状が現れた場合は、直ちに医療機関を受診する必要があります。

• 4時間以上勃起が持続する持続勃起症（プリアピズム）
• 突然の視力低下や視力喪失
• 突然の聴力低下や難聴
• 胸の痛みや息切れ
• 重度のめまいや失神
• 不整脈や動悸の悪化

副作用が生じたときは性行為を一旦中止し、性行為を無理に継続すると副作用が悪化する可能性があります。頭痛が生じた場合は冷やすことで症状がやわらぐ場合があり、頭痛薬を使用するのもよいでしょう。副作用はほとんどの場合が一時的なもののため、まずはゆっくりと休むようにしてください。

持病がある方や高齢の方は、副作用のリスクが高まる可能性があるため、医師との相談が特に重要です。ネット通販や個人輸入で入手した医薬品を使用する前に持病について医師に相談することが必要です。

併用禁忌薬について

ED治療薬には併用してはいけない医薬品があり、特に硝酸薬との併用は絶対に禁止されています。硝酸薬は狭心症などの心疾患の治療に用いられる医薬品で、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビドなどが該当します。

ED治療薬と硝酸薬を併用すると、血管拡張作用が相乗的に働き、急激な血圧低下を引き起こす危険性があります。これにより意識障害やショック状態に陥る可能性もあり、生命に関わる重大なリスクとなります。

併用禁忌薬の分類	代表的な医薬品名	併用禁忌の理由
硝酸薬	ニトログリセリン、ニトロール、フランドルテープなど	急激な血圧低下
sGC刺激剤	アデムパス（リオシグアト）	過度な血圧低下
抗真菌薬（一部）	イトリゾール（イトラコナゾール）など	ED治療薬の血中濃度上昇
抗ウイルス薬（一部）	HIVプロテアーゼ阻害剤など	ED治療薬の血中濃度上昇

その他、以下のような医薬品を服用している場合も注意が必要です。

• 降圧薬（α遮断薬など）
• 抗不整脈薬
• CYP3A4阻害作用を持つ医薬品
• アミオダロン塩酸塩

また、以下のような持病や状態がある方は、ED治療薬の使用を慎重に検討する必要があります。

• 重度の心血管系疾患のある方
• 低血圧または高血圧が管理されていない方
• 6ヶ月以内に心筋梗塞や脳梗塞を起こした方
• 重度の肝機能障害や腎機能障害のある方
• 網膜色素変性症の方
• 過去にED治療薬で重篤なアレルギー反応を起こした方

ED治療薬を服用する際には、医師の指示に従い必ず用法・用量を守りましょう。現在服用している医薬品やサプリメントがある場合は、必ず医師に申告してください。個人輸入やネット通販で入手したバイアグラジェネリックやシルデナフィルは、期限内に服用し、期限が切れたものは破棄することをおススメします。

ED治療薬の処方と費用

ED治療薬の国内正規品のバイアグラ（シルデナフィル）をはじめとするED治療薬を安全に入手するには、医師の診察を受けて適切な処方を受けることが重要となる。

病院での処方の流れ

ED治療薬の処方は泌尿器科やED専門クリニックで受けることができます。処方には医師の診察が必要で、詳細な検査は必要なく、診察室で問診を受けるだけで処方してもらえるのが一般的です。

具体的な診察の流れとしては、まず受付で問診票に記入し、問診票には現在の症状や既往歴、服用中の薬などを記入します。医師に「うまく勃起できない」「性生活で悩みがある」「ED治療薬が欲しい」など、ありのままに現状を伝えることで適切な処方が受けられます。なお、性器などを診察することはないため安心して受診できますが、会計の際にはEDの診療と分かることがあるので男性専用の専門クリニックが良いでしょう。

診察では、併用禁忌薬の確認や健康状態のチェックが行われます。特にニトログリセリンなどの硝酸剤を服用している場合はED治療薬を使用できないため、服用中の薬がある場合は必ず医師に伝える必要があります。

診察後、病院内の受付で希望したED治療薬を受け取ります。ED治療薬は1錠から処方可能なため、初めて使用する場合は少量から試すこともできるのが良い点です。所要時間は最短で10分程度となっていますが、混雑状況により時間がかかる場合もあることを覚えておきましょう。

オンライン診療での入手

近年では、医師による診察から薬の処方まで、すべてがオンラインで完結するオンライン診療が利用できるようになっています。オンライン診療は電話やクリニック専用のアプリで行われることが多く、処方された薬は郵送で自宅まで届けられることもあります。

テレビ電話やお電話が可能な場所であれば、診療時間内の指定の時間で診察を受けることが可能であり、近くにクリニックがない方や通院の時間が取れない方でも利用できるメリットがあります。

オンライン診療なら、医師が処方した安全な治療薬の処方が可能であり、インターネットなどでの個人輸入によるED治療薬の受け取りと比較して早く受け取ることができます。

診療方法	メリット	注意点
対面診療	直接医師に相談できる、その場で薬を受け取れる	通院時間が必要、混雑時は待ち時間が発生
オンライン診療	自宅から診察可能、通院時間不要、プライバシー保護	薬の配送に時間がかかる、配送料が発生する場合がある

自由診療の費用目安

ED治療には健康保険が適用されないため、診察費、検査費などすべて自己負担となります。症状や健康状態によって行う検査や治療が異なるため、治療費は個人で異なるが、一般的な費用目安は以下の通りと言われています。

診察料が無料の施設もありますが、有料の場合は初診料3,000円程度、再診料1,000～2,000円程度が相場となっています。ED専門クリニックでは診察料が無料のところも多く、お薬代のみの負担で済む場合もあります。

項目	費用目安
初診料	無料～3,000円程度
再診料	無料～2,000円程度
バイアグラ（25mg/50mg）	1,000円～2,000円/錠
バイアグラジェネリック（シルデナフィル）	350円～1,000円/錠
レビトラジェネリック（バルデナフィル）	800円～1,500円/錠
シアリスジェネリック（タダラフィル）	1,000円～1,800円/錠

ジェネリック医薬品は新薬よりも安価に購入できるため、費用を抑えたい場合はジェネリックを選択するのも一つの方法です。バイアグラジェネリックの製造販売が2014年に開始され、バイアグラジェネリックは新薬よりも安く購入することができるようになりました。同様にシアリスやレビトラのジェネリックも国内で承認されており、有効成分であるシルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルがそれぞれ含まれています。

保険適用の治療とは異なり、ED治療の費用は病院によって異なるため、費用が気になる場合は事前に各医療機関のウェブサイトや電話で確認してから受診することをおすすめします。また、オンライン診療を利用する場合は、別途配送料がかかることもあるため、総額を確認しておくことが大切です。

ED治療薬に関するよくある質問

効果が出ない場合の対処法

ED治療薬が効かない原因の多くは、不適切な服用方法にあることがわかっています。効果が実感できない場合は、まず服用方法を見直すことが重要です。

食事のタイミングが薬の効果に大きく影響します。ED治療薬は食事と一緒に服用すると、効果発現までに時間がかかります。特に油っこい食事やボリュームのある食事は薬の吸収を妨げるため、空腹時または軽い食事の後に服用するのが望ましいです。

アルコールの摂取量にも注意が必要です。バイアグラとアルコールには相互作用はありませんが、飲酒量が多い場合は効果が低減すると言われています。過度な飲酒は性的興奮をつかさどる中枢神経の働きを抑制してしまうため、適量にとどめることが大切です。

服用タイミングと性行為の時間を合わせることも重要なポイントです。バイアグラの場合、効果発現までにかかる時間は30〜60分程度です。薬の種類によって効果が現れる時間や持続時間が異なるため、性行為の時間を逆算して適切なタイミングで服用する必要があります。

用量不足の可能性も考慮しましょう。初めて服用する場合は副作用を考慮して少なめの用量で処方されることがあります。効果が十分に感じられない場合は、医師に相談して用量の調整を検討してください。

一つの薬が効果を示さない場合でも、別の薬であれば効果がある可能性があります。バイアグラ、シアリス、レビトラなどの異なるED治療薬を試すことで、自分に合った薬を見つけることができるかもしれません。

それでも効果が得られない場合は、陰茎海綿体自己注射療法、陰圧式勃起補助器具の使用、衝撃波治療などの治療法を検討することも必要です。専門医に相談して、自分の症状や健康状態に適した治療法を選びましょう。

毎日服用しても大丈夫か

ED治療薬の毎日服用については、薬の種類や用量によって異なります。一般的に、ED治療薬は必要な時に服用する「オンデマンド療法」が基本ですが、一部の薬では毎日服用する治療法も認められています。

ED治療薬は服用すればする程EDが改善されると言えます。風邪薬のように症状を抑えるのではなく、「足りない部分」を補う薬ですので、継続的に服用することで血管はより一層健康になります。

耐性や依存性について心配する方もいますが、一度ED治療薬を使うと薬なしでは勃起出来なくなるという心配については、ストレスなどから生じる心因性の勃起障害の場合は、何度かED治療薬を使って性交渉に対する自信を取り戻せば、ED治療薬がいらなくなることがあります。薬によって症状が悪化するようなことはありません。

ただし、毎日服用する場合は医師の指導のもとで適切な用量を守ることが重要です。自己判断で服用頻度や用量を変更せず、定期的に医師の診察を受けて健康状態をチェックしましょう。

若い人でも使用できるか

ED治療薬は年齢に関係なく使用できる薬です。若い世代でもEDに悩む方は増えており、適切な診断と処方があれば使用可能です。

若年層のEDは、ストレスやプレッシャー、不安などの心因性が原因であることが多い傾向にあります。仕事や人間関係のストレス、性交に対する不安や過去の失敗経験などが影響している場合、ED治療薬を使用することで自信を取り戻し、心因性のEDが改善されることがあります。

ただし、若い方がED治療薬を使用する際には、必ず医療機関で医師の診察を受けてから処方してもらうことが大切です。

若い方でも持病や服用中の薬によってはED治療薬が使えない場合があります。特に心臓病の治療に使われるニトログリセリンなどの硝酸剤とED治療薬の併用は禁忌とされています。安全に使用するためにも、必ず医師に相談してから服用を開始しましょう。

早漏改善薬とは

早漏改善薬とは、射精までの時間を延長し、射精のコントロールを改善するための医薬品です。挿入から射精までの時間が1分以内の場合や、射精までのタイミングが調節できない場合に、医療機関で処方されることがあります。輸入代行の通販ショップでは、ED治療薬と早漏改善薬が１錠に配合された複合治療薬も取り扱われています。

早漏改善薬には、大きく分けて内服薬と外用薬の2種類があり、それぞれ異なる作用機序で早漏症状にアプローチします。内服薬は脳内の神経伝達物質に作用し、外用薬は陰茎の感度を調整することで効果を発揮します。

内服薬タイプの早漏改善薬

内服薬タイプには「ダポキセチン」という早漏防止薬が効果的で、セロトニンという神経伝達物質に作用し、過剰な興奮を抑えて射精までの時間を延長する効果があります。

ダポキセチンは、商品名では「プリリジー」として知られています。日本国内で流通しているダポキセチン配合薬には、プリリジーのジェネリック医薬品である「ポゼット」などがあります。

ダポキセチンは習慣性がない成分なので、仮に毎日飲んでも効果を感じなくなることはないとされています。副作用は発症頻度が低く、効果が現れるまでの時間も約1時間と比較的短時間です。

外用薬タイプの早漏改善薬

外用薬タイプは、局所麻酔成分であるリドカインを配合したスプレーやクリームが主流です。陰茎に直接塗布または噴霧することで、性的刺激への感度を一時的に低下させ、射精までの時間を延長します。

性行為の15分から30分前に使用することで、射精までの時間を延長させることができ、即効性があり副作用も少ないため、手軽に使えます。過敏性早漏や加齢が原因の早漏に特に効果が期待できます。

ED治療薬との違い

早漏改善薬とED治療薬は、作用する目的が異なる別の薬剤です。ED治療薬は勃起不全の改善を主目的としていますが、陰茎への血流を増加させることで勃起を維持しやすくし、射精までの時間を延ばす効果が期待できる場合もあります。

薬剤分類	主な目的	作用機序	代表的な薬剤
早漏改善薬	射精時間の延長	セロトニン調整・感度低下	ポゼット、リドスプレー
ED治療薬	勃起機能の改善	陰茎への血流増加	バイアグラ、シアリス、レビトラ

早漏とEDの両方の症状がある場合には、医師と相談の上、それぞれの薬剤を組み合わせた治療が検討されることもあります。

早漏改善薬との併用可否と実際の治療プロトコル

早漏改善薬は、基本的に単独で使用されることが多いですが、症状や体質によっては他の薬剤との併用が検討される場合があります。特にED治療薬との併用については、医師の判断のもとで行われることがあります。

ダポキセチンを主成分とする早漏改善薬には、一部の疾患や服用中の薬剤によって処方できないケースがあります。心疾患や肝機能障害のある方、特定の抗うつ薬を服用している方などは、事前に医師への相談が必要です。

実際の治療では、医師が患者の症状や生活習慣、既往歴などを総合的に判断し、最適な薬剤と用量を決定します。効果が不十分な場合には、用量調整や他の治療法との組み合わせが検討されることもあります。

 

MED-ZONEは、製造国のインドより１点より送料無料でお届けしているオンライン通販・輸入代行です。ご入金確認後、お手続きを行い追跡番号をお知らせしています。ご利用の際は各自にて、それぞれの医薬品またはサプリメントの作用などを掌握した上でお買い求めくださいます様お願い致します。